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『イン・クィア・タイム』の誤記に関するお詫び

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『イン・クィア・タイム』の誤記に関するお詫び

[2022/08/09]

8月5日発売の『イン・クィア・タイム アジアン・クィア小説短編集』(イン・イーシェンほか編、村上さつき訳)の巻末に付しました「著者プロフィールと訳者による翻訳ノート」に以下の誤記がありました。

訂正するとともに作者のアルハム・ベイジさんには深くお詫び申しあげます。
なお、以下に訳者のメッセージを添えますので、ご一読くだされば幸いです。
(2022年8月9日 ころから編集部)

【当該ページ】著者プロフィールと訳者による翻訳ノートⅱ
【誤り1】(前略)それはそれとして良い関係は続けていこうとする」サイマの周囲の(後略)
【訂正1】(前略)それはそれとして良い関係は続けていこうとする」サム(サイマ)の周囲の(後略)
【誤り2】サイマと母親の関係性
【訂正2】サムと母親の関係性

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◉翻訳者からのメッセージ
ここでは、訳者解題に代わる短いノートを各作品に寄せております。
とある作品に付したノートにて、物語中に名前を変えたキャラクターを、旧名で言及してしまいました。
これは本人の合意なく変更前の名で呼ぶ、「デッドネーミング」という行為と等しいものになります。大変失礼なことをいたしました。

トランスジェンダーやノンバイナリーの方、その他にも様々な理由で名前を変えられる方は数多くいらっしゃいます。
特に変更前後双方のお名前が認識下にある場合、間違えてしまうこともあるのは事実です。
しかし、何度も推敲・見直しを繰り返した原稿中のこのミスは、最早単なる誤記・誤植とは呼べないと考えています。
デッドネーミングは、相手を傷つける攻撃の意図をもってわざと行われる事例もあります。
故に、これはそうした傷を抱える方々へのトリガーになりかねず、原題をサンクチュアリ(保護区)と銘打ったアンソロジーにはあってはいけないミスでした。

このようなミスに全く気が付かなかったこと自体、自分の名前に対して抑圧を感じていない私の優位性の証左になっています。
こうした短編集を翻訳する人間として、ことさら注意深く確かめなければならなかったと反省しております。重版時には必ずあらためたいと思います。
読者様、作者様、編者様、誠に申し訳ありませんでした。

村上さつき

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