永野 三智 著
ジャンル:社会・歴史
四六変形、上製、256ページ
価格:¥ 2,700+税
ISBN 978-4-907239-33-6
手刷りシルクスクリーンの特装版
不知火海を見下ろす丘の上、水俣病相談窓口にたどりつきやっとの思いで語り出す人びとの声を綴るーー
『みな、やっとの思いで坂をのぼる』の上製・特装版。
カバーは水俣のアーティスト「HUNKA」によるシルクスクリーン印刷。
不知火海を見下ろす丘の上に水俣病センター相思社はある。
2004年の水俣病関西訴訟の勝訴にともない、「自分も水俣病ではないか」との不安を抱える数千の人たちが、いまも患者相談に訪れる。
著者は、相思社での患者相談などを担当する日常のなかで、自分の生まれ故郷でいまもタブーとされる水俣病事件の当事者たちと接するようになり、機関紙で「水俣病のいま」を伝えるための連載「患者相談雑感」を開始した。
本書は、本連載をもとに大幅に加筆して一冊にまとめた記録だ。
「やっと思いで語り出した人びとの声」がここにある。
1983年熊本県水俣市生まれ。2008年一般財団法人水俣病センター相思社職員になり、水俣病患者相談の窓口、水俣茶やりんごの販売を担当。同法人の機関紙『ごんずい』に「患者相談雑感」を連載する。2014年から相思社理事、翌年から常務理事。2017年から水俣病患者連合事務局長を兼任。本書は初の単著。