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〈負の遺産〉を架け橋に

ころからの本

〈負の遺産〉を架け橋に文化財から問う日本社会と韓国・朝鮮

外村 大 著 長澤 裕子 著

ジャンル:社会・歴史

A5判、並製、304ページ
2024年7月刊

価格:¥ 3,600+税

ISBN 978-4-907239-72-5

韓国・朝鮮から日本へもたされた文化財を切り口に近現代史の関係を問い直す意欲作

 

東京大学韓国学研究センターによる講義をもとに、韓国・朝鮮から日本へもたされた文化財を切り口に近現代史の関係を問い直す。

「略奪文化財」とも称され、〈負の遺産〉とされてきた朝鮮半島由来の文化財は、ときに紛争の種として疎まれてきた。その経緯を示しつつ、〈負の遺産〉こそが国家間対立を克服する契機を生みだし、市民レベルでの交流によって「架け橋」になりうることを提示する。

外村 大 プロフィール

1966年生まれ、専門は日本近現代史。早稲田大学大学院中退、博士(文学、早稲田大学)。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。著書に『在日朝鮮人社会の歴史学的研究』(緑蔭書房、2004年)など。好きな文化財は、江差追分(北海道無形民俗文化財)、これから見たい文化財は、開城の歴史的建造物群と遺跡群(世界遺産登録)、文化財として残してほしいものとして、解放前の在日朝鮮人運動団体のビラや機関紙誌。

長澤 裕子 プロフィール

専門は国際政治・日米韓外交史。高麗大学大学院政治外交学科終了、博士(政治学、2007年)。東京大学大学院総合文化研究科特任准教授を経て、現在、早稲田大学国際和解学研究所・招聘研究員。論文に「金日成唯一支配体制期の学術定期刊行物と「1965年体制」批判」(中戸祐夫・森類臣『北朝鮮の対外関係―多角的な視角とその接近方法』晃洋書房、2022年)など。好きな文化財は、開城の恭愍王陵。見たい文化財は、徳源修道院の建物(現在は元山農業大学)。大切に残して返還すべき文化財は、古代の文化遺蹟、朝鮮王家の神道碑(生前の功徳を記した石碑)。

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