
[2026/06/18]
『ぼくのデフブラらいふ』(門川紳一郎著、金井真紀絵と文)の内容について、著者・門川紳一郎氏より一部訂正する旨の連絡を受けました。
小社としてはご意向を尊重し、重版時に下記の修正を反映する予定です。
また、重版までの期間、2026年7月10日以降に出荷する書籍には「正誤表」を挟み込みいたします。
===以下、門川氏による声明と訂正箇所==
(テキストのあとにPDFファイルを掲載します)
「門川紳一郎 著・金井真紀 絵と文 ぼくのデフブラらいふ(2025) 出版社ころから」において、NPO法人ヘレンケラー自立支援センターすまいる様に関する記述に、一部、誤解を招きかねない不適切な記述がございましたので、訂正いたします。
結果として、NPO法人ヘレンケラー自立支援センターすまいる様、その利用者を含む関係者の皆様及び読者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしてしまいましたことを謹んで深くお詫び申し上げます。
訂正箇所は、以下の通りでございます。
2026年6月18日
門川 紳一郎
【修正箇所】
1 P133 4行目
(修正前)
グループホーム、ミッキーハウスの建設から運営に至るまでの中でも、事務局長との間で行き違いやズレが多々あったのも事実だ。ぼくが知るミッキーハウスは、どちらかというと、むしろ入院病棟、最悪「刑務所」という印象が強い。
個室は7畳程度で、浴室とトイレは共用になっている。さらに、建物内の移動に車椅子の使用を禁止している。建物内が狭いため、他の入居者とぶつかって怪我をさせないか心配というのが、車椅子禁止の理由のようだ。
(修正後)
次の通り、記載部分の削除、追加及び訂正を行います。
「グループホーム・ミッキーハウスの建設から運営に至るまでの中でも、事務局長との間で行き違いやズレが多々あったのも事実だ。例えば、ミッキーハウス内で入居者が車椅子を使用することについての考え方の相違がその一例だ。ぼくが知るミッキーハウスは、個室は7畳程度で、浴室とトイレは共用になっている。さらに、建物内の移動に車椅子の使用を禁止していた。建物内が狭いため、他の入居者とぶつかって怪我をさせないか心配というのが、車椅子禁止の理由とされた。」
2 P133 13行目
(修正前)
個室の広さや、浴室、トイレの共用などのハード面については、建物設計上、あるいは、建設資金の面でやむをえないことではあったが、車椅子での建物内の移動に関してはきちんとしたルールを作ればよい。ルールを作るのは理事長の権限で、職員の仕事だ。ぼくは車椅子でのミッキーハウス内の移動が、安全だということを実際に車椅子で移動して確認している。ところが、事務局長は、車椅子使用を最後まで認めなかった。
盲ろう者の障害特性から、視覚障害と聴覚障害に加え平衡機能障害を併発するケースもあり、車椅子を使用できるようにしておくのが、「盲ろう者に特化した」の条件となるはずではないか。一人歩きの盲ろう者と車イスの衝突を危険視するなら、ぶつかってきた人に怪我をさせないように車イスに安全対策を施しておくなど、工夫はできる。
(修正後)
次の通り、記載部分の削除、追加及び訂正を行います。
「しかし、盲ろう者の障害特性から、視覚障害と聴覚障害に加え平衡機能障害などを併発するケースもある。個室の広さや、浴室・トイレの共用などのハード面については、建物の設計上、あるいは、建設資金の面でやむをえないことではあったが、車椅子での建物内の移動に関しては車いす使用に関する規則等のルールを作ることや、ぶつかってきた人に怪我をさせないように車イスに安全対策を施しておくことなど、工夫はできるのではないかとぼく自身は考えていたのだ。
現在、すまいるでは、合理的配慮の考え方を踏まえ、ミッキーハウスでの車椅子の使用について積極的に検討しているようだが、ぼくの在任中に車椅子の使用を実現させることができなかったことは非常に残念だった。」
3 P134 3行目
(修正前)
さらに、7畳程度の個室に対して月7、8万円の家賃を徴収しているようだが、盲ろう者は障害基礎年金等の手当収入しかない。
年金収入から家賃を差し引いた額が、盲ろう者の毎月の小遣いとなる。その額はわずかで、月によってはマイナスになってしまうこともあるようだ。
(修正後)
次の通り、記載部分の削除、追加及び訂正を行います。
「さらに、家賃や光熱水費だけで7~8万円を支払う必要があり、この他に食費も必要だ。そうなると、収入が限られている盲ろう者が自由に使うことのできるお金はとてもわずかなものになってしまう。」
4 P134 9行目
(修正前)
こうしたもろもろを総合すると、ミッキーハウスは盲ろう者にとって快適な生活の場とは言い難い。
(修正後)
対象箇所を削除します。
5 P134 10行目
(修正前)
また、ミッキーハウスを運営する側のすまいるも、ぼくの後の理事長は、健常職員や事務局長の言いなりに動かされているのではないか、ふと心配になる。
ぼくの取越苦労かもしれないが、すまいるの盲ろう者の幸せを願いたい。
(修正後)
次の通り、記載部分の削除、追加及び訂正を行います。
「また、福祉事業で発生した収益が確実に盲ろう者に還元され、盲ろう者の生活がますます充実するような制度作りが必要である。
設立に携わった者としては、すまいるが今後も盲ろう者のために、盲ろう者自身の手で運営されることが最も大切だと思う。すまいるの盲ろう者が今後さらに幸せになることをぼくは切に願いたい。
6 P173 「転職」 8行目
(修正前)
「ミッキーハウス」に関して言えば、これが「障害者グループホーム」として運営することになったことは、正直残念なことだった。ぼくとしては、行政の福祉サービス制度を利用して運営するグループホーム(自立生活援助)をやりたかったわけではない。すまいるでは、居宅介護、同行援護、日常生活用具給付事業等、数々の事業を行っている。これらの事業を回す、いわば経営者は、すまいるの事務局を担う人たちだ。事業から得られる利益の大半はすまいるの職員、すなわち従業員の給料として支払われる。そして、利益を得るために各種の事業を展開していく必要がある。事業を行う利用者、すなわち、顧客を増やさなければならない。ようするに福祉事業所は、飲食店などと同じようなものなのだ。もっと利用者のためになるような施設経営を望みたい。
本来楽しく、幸せな生活を送るはずの利用者(盲ろう者)は、自分たちの知らないところで経営者に利用されている。こういったことが当たり前のように行われている。結局、障害者のためになるべくことが、そうはなっていないのだ。悲しいかな、これが今の日本の障害福祉の姿だと思う。
(修正後)
対象箇所を削除します。
以 上